奇妙な形の野菜たち

Literature, photograph, music, guitar, and alcohol (sake, whiskey). What I love and never stop

カラフルアフリカ

アフリカはとてもカラフルな世界だ。しかも原色の世界だ、と僕は感じている。非常に多くの種類の動物、鳥、植物、空、海、どれも色のりが濃くてクリアー。そして色彩豊かな人々の衣装、とてもカラフルでお洒落だ。僕はだからカラフルアフリカと呼んでいる。色彩豊かな植物が点在する赤い土のサバンナ高原、遠くの木々の間には動物が、そして空には見たことの無い大きくてカラフルな鳥が飛んでいる。そこに片手で槍を立て、赤いマントを羽織ったマサイ族の男でも立っていたら完璧だ。実にカラフル、そして格好いい!

タンザニアにはティンガティンガというペンキで描くアートがある。これは1960年代末、タンザニアで発祥した絵画スタイルで、創始者の名前 Edward Saidi Tingatinga(1932-1972)に由来している。Tingatingaは、サバンナの動物や豊かな自然、人々の暮らしを、たった6色のペンキを使って表現した。まさにアフリカを代表する現代アートだ。

ティンガティンガは僕が感じるアフリカをすごくよく表現している
素晴らしきカラフルアフリカ!

「それって、ひょっとしたらフィルムのカメラですか?」

僕をよく知らない人と一緒にアフリカに出張すると、彼らは僕のカメラを見て驚く。そして白黒のフィルムを入れていると言うと、もっと驚く。その気持ちはよくわかる。アフリカのカラフルさをカラーで撮影しないでどうするんだ!きっとそう思っているに違いない。

でも、僕がカラフルアフリカと呼ぶ理由は、実は色だけではないのである。アフリカの人々の暮らし、振る舞い、コミュニケーションの取り方、それらがすごく色彩豊かに僕は感じるのである。

という訳で、今回の記事は白黒写真でカラフルアフリカを表現してみた。

「こんなポーズでいいかしら?」
カメラを向けるととっさにポーズをとる姉弟。僕は思わず笑ってしまい手ぶれを起こしたので、早業でフィルムを巻き上げて撮った2枚目です。

井戸に水汲みに来た女性たち。
彼女たちの衣装も、水を入れるポリ容器も実にカラフルだが、なんと言っても彼女たちの笑顔がカラフルだ。

村の鉄工所。ドラム缶はアフリカにとって非常に重要な資源だ。ドラム缶1つあれば、鍋も釜もフライパンも包丁も、そしてなんと楽器も、なんでも作り出してしまう。
おそるべきカラフル。

包丁研ぎのおじさん。ペダルを漕ぎ自転車の後輪の回転で砥石を回してナイフを研ぐ。
Cool ! なんて格好いいんだ!

アフリカの人々の日常の暮らしに、僕はとても力強くてカラフルなアートを感じる。