奇妙な形の野菜たち

Literature, photograph, music, guitar, and alcohol (sake, whiskey). What I love and never stop

2024-01-01から1年間の記事一覧

水の無い川

「ええっ!そんな川があるんですか?」 OJT(On the Job Training)で僕のタンザニアの統合水資源管理プロジェクトへ派遣されたクライアントの新入社員(会社ではないので社員とは言わないとは思うが)は、僕の間欠河川の説明にひどく驚いた。 「水が無いな…

生活の息吹が見える、ストーンタウンの小さなお店たち

今年の1月と2月はザンジバルの出張だったので、いそいそとフィルムカメラをもちこんで、週末はストーンタウンでカメラとお散歩三昧をしてきた。カメラは、今回は古いNikonでは無く、Leica(これも決して新しくは無いが)にした。そしてフィルムはFomapanを初…

僕がこの地球で食べてきたもの

例えばゴルフで、初めてのメンバーさんと同じ組でラウンドする。前半の9ホールが終わりランチの時間になれば4人はもう打ち解けている。「空博さんはどんなお仕事されているのですか?」と、そういうタイミングで聞かれることが多い。僕が自分の仕事(長期間…

僕を乗せて地球を走った車たち

僕は車が好きだ。 僕が少年時代、幼稚園から小学校の高学年になるころあたりまで、日曜日は家族で自家用車(当時はわざわざそう呼んでいた)にのって日本橋のデパートに行くのが毎週の恒例だった。僕は決まって紺のブレザーに紺の半ズボン、そして白いハイソ…

コダクロームな、あるいは2Bの鉛筆な国。それはバングラデシュ

こういうことを言うと、きっとバングラデシュの人に怒られると思うので小さな声で囁こう。バングラデシュは・・・、決して美しくはない。もう少し具体的にいうと、一般的な美意識からすると、美しさの基準から外れている、と思われる。あまり具体的ではなか…

連携。ドナーと国際機関が見せた底力

「空博さん、すみません、帰国を1、2週間ほど延期してもらうことは可能ですか?」 ダッカで海外出張用の携帯電話の着信を受けると、日本からクライアントさんの国際電話であった。この年(2017年)の8月から9月にかけ、ミャンマーから国境を越え、80万人のロ…

僕たちは屈しない

僕の父親は大の新しいモノ好きで、あらゆる家電製品、自家用車(当時はそう呼ばれており、後部トランクには「自家用」というステッカーが貼られていた)が発売されると直ぐに新しいモノを購入していた。僕の少年時代、すなわち1960年代は、家電製品や車が飛…

水はあれども・・・、バングラデシュの場合

1971年に独立したバングラデシュは,不衛生な表流水(河川、表層の溜まり水etc.,)の飲料による水因性疾患(下痢等)が蔓延していた。国際機関(国連、WHO等)は、水への困窮度を示す指標の1つとして「乳幼児(5歳未満の子供)死亡率」を用いる。単位は人/…

混沌(カオス)の国、バングラデシュ

僕のかつての会社は、世界中のエンジニアリング会社ランキングでも常にベスト10に入る大きな開発コンサルタント会社であった。したがって、あらゆるセクター、それは水資源、農業、都市開発、建築、道路、橋梁、鉄道、電力etc. 多様なエンジニア(コンサルタ…

原子核と電子

僕の仕事は、簡単に言えば「水」を探す仕事である。娘がまだ小さい頃、一緒にお風呂に入るとかならず、「ねえ、パパのお仕事って、砂漠に行って水を見つけて「おーい、ここに水があるよ~!」って砂漠の人に教えてあげることなの?」と聞かれる。娘に僕は仕…