奇妙な形の野菜たち

Literature, photograph, music, guitar, and alcohol (sake, whiskey). What I love and never stop

進化の理由を考える

いったいどのような環境の変化に対応するために、このような姿形になってきたのか。先の記事で写真を載せた長い尾が優雅でおしゃれな鳥のように、僕は見たことのない動植物の姿形を見るとそんなことばかり考えてしまう。

見たことのある動植物だって、僕にとっては不思議が一杯ある。例えばキリン。ダーウィンの進化論では、「キリンの祖先はエサを求め競争するにつれて首が長くなり、高いところの葉に届くようになって、背丈の低い動物より優位に立った」とある。僕はアフリカ中走りまくったけど、低いところに葉をもつ植物もどこでも沢山あるし、むしろ高いところにしか葉を持たない木を見る事の方が希だと思う。ということは植物も進化しており、ある時代には高いところにしか葉を持たない木が増え、キリンの首は長く進化したのであろうか。でも、それでは今首が長くない草食動物(そっちの方が多いと思う)は、その時代はどうしていたんだろう。子供の頃から僕は、大人が「そんな事、どうでも良いでしょ」と言うことを、深く掘り下げて考えてしまう少年だった。

今回は、もう少しアフリカの不思議な植物たちの写真を紹介したい。動物や昆虫の方が、よりその不思議さを実感できると思うが、本当のアフリカ(観光客が行かない地域)で動物や昆虫の写真を積極的に撮りに行くのはかなり危険を伴うし、それはクライアントさんから求められている仕事では無いので、非常に残念だが植物に範囲を定めたい。どれも、ダイナミックな進化ではないと思う。それは生物が海から淡水域へ、そして淡水域から陸へ進出するような大きな進化ではなく、小さな環境の変化による形質の遺伝的変化だったのであると思う。でもそれは一体、どんな理由だったのだろうか。アフリカの植物は不思議で一杯だ。

タンザニア・モロゴロ州で見つけた植物。
花の中から茎が伸び、その先に花が咲き、その花から茎がまた延びる。あるいは、茎の節々で、その節を囲むように花が咲くのであろうか。これはかなり不思議だ。
映画エイリアンで、エイリアンの口からまた違う口が出てくる、グロテスクなシーンを思い出してしまった。でもこの植物は、グロテスクではない。見ようによっては、簾のような和の美しさを感じる。

空豆のさやのような種子をぶら下げた木。
これは、アフリカだけで無く、アジアや中南米でも見られる。さやは、とても大きく堅く、ブーメランのような形をしている。枝から離れるとヘリコプターのプロペラの様にクルクルと回転し空中に停滞し、その間に風に乗って木から遠いところに着地する。同じところで発芽し、餌(土の養分や水)の取り合いにならなうように。
日本に多く生息している、いつまでも親離れできない若者達に見せてあげたい。

この木を僕はアフリカ以外で見たことはない。
葉は堅く筒状に丸まり全てが上を向いている。光合成をするためには、葉は広げて横方向に展開した方が絶対効率が良いのに。
世界で最も効率の悪い人間である僕が言うのも大変失礼だが。